庭や畑で地面に小さな穴を見つけることがあります。それが土蜂の巣である場合、安全な対応が求められます。土蜂はスズメバチのように集団で巣を作るわけではなく、多くの種類は単独で生活するため、基本的には攻撃性が低いとされています。しかし、誤った対処をすると刺される危険があるため、注意が必要です。 土蜂の巣は直径1〜2センチほどの小さな穴が特徴です。穴の周りには細かい土が盛り上がっていることがあり、日中になると蜂が出入りする様子が観察できます。土蜂の多くは狩りを行い、他の昆虫を捕えて幼虫のエサにするため、益虫としての側面も持っています。しかし、巣が庭や通路などの生活圏に近い場合は、駆除を検討することも必要です。 巣を放置した場合、蜂の数が増えたり、新たな巣が周辺に作られたりする可能性があります。特に、春から夏にかけての繁殖期には活動が活発になり、人の近くで蜂が飛び回ることが増えるため、刺されるリスクが高まります。また、土蜂の巣が増えることで、スズメバチなどの捕食性の蜂が土蜂を狙ってやってくる可能性もあります。 駆除を行う場合は、夜間や早朝に作業をするのが安全です。蜂の活動が落ち着く時間帯に、市販の蜂駆除スプレーを巣の入り口に向かって噴射し、蜂が完全に動かなくなったことを確認してから巣を埋めると効果的です。スプレーを使用する際は、風向きを確認し、薬剤が自分にかからないように注意しましょう。 駆除後の再発防止策も重要です。巣があった場所に砂利を敷いたり、地面を固めたりすることで、新たな巣が作られるのを防ぐことができます。また、忌避スプレーを散布することで、蜂が同じ場所に戻るのを防ぐことができます。 巣が大きくなりすぎたり、複数の巣が密集している場合は、自力での駆除は危険を伴うため、専門の駆除業者に依頼するのが最も安全な方法です。自治体によっては蜂の巣駆除に関する補助制度がある場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。 土蜂の巣を見つけたときは、危険性をしっかりと把握し、安全な方法で対処することが重要です。適切な駆除と予防策を行うことで、蜂による被害を防ぎながら、安全な生活環境を維持することができます。